相続税の申告は、被相続人が亡くなった日から10か月以内に行う必要があります。ただし、通常であれば、10か月もかかることは無く、3か月から4か月で終わるケースがほとんどです。
申告に係る時間に大きな影響を与えるのが、必要書類の収集です。相続税の申告のためには、かなり多くの書類を揃える必要があります。大事なことは、この収集作業にどのくらい時間が掛かるかです。さっさとやれば1月ぐらいで終わる作業ですが、だらだらとやると数か月掛も掛かってしまいます。また、これのために多くの月数を要すると相続人の心の負担が大きくなって、より神経を使うようになってしまいます。
私は、これらの作業をやってもらう時に、「どうせやらなければいけない作業なので、さっさとやってしまいましょう。その方が心労が少なく済みますよ。」という風に話をして、1か月ぐらいを目途にやってもらうことが多いです。
一番大変な作業の1つが、被相続人が生まれてから死ぬまでの全ての戸籍を集める作業でした。このために被相続人の戸籍があった全ての役所にコンタクトを取らないといけなかったためです。しかし、最近は最後の戸籍のあった役所に行くと生まれてから死ぬまでの全ての戸籍を集めてくれる役所が多くなりましたので、この作業が大幅に軽減されました。
もう一つ大変な作業が、全ての不動産の謄本を集める作業でしたが、これは日本中のどこの法務局でも全ての謄本が取れますので、いろいろな法務局に行く必要はありません。1つの法務局に行けば、作業が終わります。
このように書類が集まってしまえば、税理士の申告作業はその後2か月ぐらいで終わります。また、最近は電子申告で相続税の申告が出来るようになりましたので、この面でも作業は少し楽になりました。
あと、時間が掛かる要因としては、相続人と税理士の間のコミュニケーションがスムーズにいくかどうかです。相続の申告処理では追加の書類や情報が必要になる場合も多く、その時には税理士は相続人とコミュニケーションをとる必要があります。このコミュニケーションがうまくいかないと申告作業がスムーズに進まずに、申告作業に時間が掛かってしまうこともあります。
相続税の申告は大変な作業ですが、何回も発生する作業ではありませんので、相続人と税理士が良いコミュニケーションをとって、迅速に作業を進めることが双方にとって、心理的な負担を軽くする良い方法だと思います。

